ジョブズ通信50「この国は騙され、間違い続けた3」

(10月27日収録:前回の続き)

 

Mackey:日本企業もお金を払いたくないと思ったんじゃないんですか?

Mr. A Ⅲ:いえ、そのあたりは、昔の松下や財閥の精神に習ってか、お支払いに関しては何も。ただ、法人税をカットできれば内部留保が確保できるというのはさんざん言われていたようですね。カットできる部分が人件費、固定費、様々なコストや税となれば、税を払うのを一番減らしたいでしょう。

Mackey:皆さん、溜め込むなぁ……。

Mr. A Ⅲ:そこはバブル時代のトラウマが残っていて、おそらくそのせいで、大きな損失を出しても早々に損切りして、回収まで回していけるだけの体力をどの企業も求めていたのだと思います。我々の失敗は実はそこにあって、自助努力だけでなく、国策として戦略をもって、企業の溜め込むというマインドを変えて、お金を使ってもそれだけ利益に繋がる、ますます経済が回って潤う、というサイクルに繋げられるようにしなければならなかったのです。そのためには、国債というものが大きくなったとしても、国全体の好景気で全く問題ないという基調へ持っていく舵取りが必要だったはずですが、政府にそれは許されませんでした。

Mackey:で、結構今まで、お金の使い方に関するお話をしましたが、未来に向けては何かこうしたいなぁというお考えは……持っていらっしゃいますね! ニコニコされています!

Mr. A Ⅲ:はい、よくぞ聞いてくださいました。具体的にはまだ方針は固めていないのですが、今度の経済不況を機に、財務省の周りから影響を徐々に排除していく取り組みを固めようかと思っています。

Mackey:影響、ですか? 何の……?

Mr. A Ⅲ:そういう、国の財務体質に関する決定的な勘違いを無くすのと、国政を左右する官民一体の政治圧力といったところでしょうか。今までこの国は何者に動かされてきたのかというところを、表に出すような動きを、これからしていきたいと思っています。

Mackey:うーん、ディープゾーンを明るみに出すということですか?

Mr. A Ⅲ:そこまでいけるかはまだ分かりませんが、とりあえず、なんとか財務省の嘘や誤魔化しが効かない論調まで、持っていくことはできたように思います。あとは、この、政治に三年間民意が介入できないという事態を打開するためにも、もう一度衆議院で解散総選挙ができるように運ばないといけませんね。今度は、自民党や財務省の息のかかった議員は徹底的に落とせるようにしたいですね。

Mackey:あ、自民をお見捨てになる。

Mr. A Ⅲ:見捨てるも何も、私が活動していた政党は自民党ですが、あの政党はもはや、中華民主党ですから。

Mackey:……確かに!! あ、でも、もう誰に投票したらいいのか分かりません……。私たち若者世代が投票に行かないのって、政治がどれだけ重要かというよりも、組織票とか、そういったものに押し負けて、誰に投票しても無駄になるとか、誰にも投票する気になれないとか、そういう受け皿がないから、のような気がするんですが。

Mr. A Ⅲ:心ある人たちは、もう一度離党と再結党を繰り返すと思います。ですがおそらくその前に、最大の国難がこの国に訪れることになるのかもしれません。戦後最大の危機こそが、おそらくこの国に残された、最後の逆転のチャンスなのです。