向こう側からのメッセージ

第31回

未知の意識体の暗躍

2022年12月 15日
編集:日戸 乃子(ひと のこ)

 妹が、一冊の本を持ってきました。インターネット閲覧中に広告が出てきて、気になって書店で探して買ってしまったといいます。姉(日戸 乃子)ならば、興味を持って好みそうな内容だと考えて、わざわざ持ってきてくれたらしいのです。

「はじめは気になって読んでみたけれど、何が書いてあるのか私ではよく理解ができなかったんだけど……」と、妹。

どんな内容なのかと問うと、日本の未来のことについて書いてあり、宇宙人のことも出てくるといいます。

現実派の妹にしては珍しい本を買ったな、と思ったけれど、昨今の世界の経済状況や国際情勢に関しての不安感から、未来の情勢がどうなるのかと心配していた妹の気持ちに、するりと入り込むように、買ってしまったようです。

私が、借りたのは、最終巻。同じタイトルの三部作の三冊目で、このほかに上巻と下巻があります。

なんか、最終巻だけ読んでも意味が解らないよね…と思って、妹から借りた本を読む前に書籍販売サイトで上巻と下巻の感想を調べてみました。

私は知らなかったのですが人気の書籍らしく、各本には1000個以上のカスタマレビューが付いていました。私の調べ方は、まず星一つの感想から見ていきます。ワーストに近い感想ですが、そこでしっかりとした視点からの批評があれば、それを参考にさせてもらっています。それとは別に、ブログで本の感想をまとめている読者の方もいて、こちらも参考にさせていただきました。どうやら、ドラコニアなどの爬虫類系の宇宙人が地球に関与した話も載っているようです。要約された内容を見てみましたが、情報自体の真贋はよくわかりません。

ブログ上で、この本で書かれている内容についての動画もあることを知り、それも少しばかり見てみました。動画の中で、解説を受け持っている著者の関係者の姿をみたり、その波動を感じて、借りた本を読むことをきっぱりと辞めました。どこから送られてきた未来情報かわかりませんが、私は全面的に拒否します(笑)。

そして本日、妹から借りた本にイコンシールのダークとライトを貼りました。借りた本なので直接シールを貼るわけにはいかず、ビニール袋に入れて、その上から貼ったのです。この作業をするために、私のもとにこの本が来たのかもしれません。

いま、地球の波動の悪化を反映してか、未来に対して恐れや不安を抱えた人間の関心を引くように、さまざまな予言や未来情報などがあふれています。その中に宇宙人系のものもあり、古くはアセンションやライトワーカーの情報もあるのでしょう。スピリチュアル関係の情報には、私も若いころは傾倒したものですが、たとえば宇宙や地球が次元上昇したからといって、そこに住んでいる人間が全員次元上昇できるという話は、人間側のご都合主義でしかないのです。また、自らが何もしていない人間がワクワクしながら暮らしているだけで、そちら側に移行できると考えるのも浅はかです。

仏教でいう、「ナムアミダブツ」などの念仏を唱えれば、真理を理解していなくても、死後は極楽へ行けるというのと大差ない情報であり、間違った世界観(情報)を受け入れれば、そこから自分の中へと別の何者かに住処(すみか)を与えます。せっかく聖書の時代が終わり、二千年にわたって人間の意識に蓋をしてきた神の時代が過ぎ去ったのに、今度は宇宙意識体、または宇宙人情報というものによって、それらの情報を受け入れた人間の頭(脳)に蓋がされることになるのです。この地球で、最後の審判が起こり、人間が右と左に振り分けられるという情報は聖書の時代の前から、完全な形ではなかったけれど伝えられてきました。それを超えて、次の文明に到達するのは、光と闇の内なる戦いを終えた人間であり、宇宙意識体でも神や悪魔でもないのです。たとえば、過去に、爬虫類系の宇宙人が人類の歴史に関与したことがあったとしても、それは単なる現象の一部でしかないのです。現在の分岐点では、人間であるあなた、または私が精神をどのように成長させたのかが、問われています。主人公は、光へ成長する人間のたましいであるということを知れば、それを阻もうとする闇側の情報や策略にも警戒が必要なのです。

二〇〇九年二月、一気に流入した闇のエネルギーにより、精神の混乱が起こった体験が、私にはあります。強迫観念と、恐怖からそこに存在しないものが見えたりして、逃れようとしてあがく自分がいました。急に起こった精神の変調に対して、私本人がついていけなかったのですが、その渦中において恐怖の考え(物語)が次々と自分の中に生まれても、それに攫われないように『自分の精神の核を守る』というのが、稚拙ながらも唯一の防御方法でした。

ひどかった状態が二週間ほど続き、心の中(脳内)に恐怖の想像が現れなくなり、普通に暮らせるようになるには三か月ほどかかりました。SBMも、聖油も、イコンシールも、まだ存在しなかった時代でしたが、会長と、整体師で今はSBM東京サロンの代表者のおかげで、私の小宇宙内の負のエネルギーが軽減して、最短で元に戻ったのだと思います。なぜ、突然に精神の変調が私に起こったのか? 大きな疑問というか謎だったのですが、ある日、私の頭の中にそのエネルギーがどこから来たのかの情報が届きました。

当時友人で、スピリチュアル系の情報が好きな女性が、「地球の中が空洞になっていてそこには別の世界がある」とか、「爬虫類型の人間が存在して、人類の上に隠れるようにして権力を握っている」などの陰謀が書かれた本を何冊も紹介してくれて、彼女が持っている本も貸してくれましたが、私はその本が気持ち悪くて読めませんでした。もうその本も返して、手元にはなかったのですが、私が抱いた恐怖の種類から、そこから流れてきたエネルギーだと理解したのです。

それから半年ぐらいして、「君がエネルギーを受けていなければ、友達のほうが死んだかも……」みたいな言葉を、会長から聞いて、多くをお伝えしていないのに同じような見解であることに、内心驚きました。

ただし、その友人とは縁を切りました。彼女には、その指向性から闇系の意識体が乗っている、または関与していることが推察されたからです。それから私は好奇心から、闇の深い情報を得ないように気を付けています。それらの闇の深いエネルギーを浴びても『自分は大丈夫!』と、いうことはけっしてありません。

自分のたましい(小宇宙)のお掃除をするのは、自分自身でないとできません。掃除しなければならないのに、ゴミのような情報を取り入れ続ければ、情報の何が正しくて何が間違っているのかもわからなくなるのです。たましいの覚醒の前段階には、正しい歴史認識が必須になっています。そこを崩そうとする偽情報には、十分に気をつけたほうがいいでしょう。

 

日戸 乃子(ひと のこ)