神を超えよ!仏を超えよ!

第88回

シンロジカル経済学 その二
バブルの崩壊

◇お話し:積哲夫 ◇聞き手:何田匡史
二千十八年十月十七日 配信

何田:中国はアメリカの国債を一番多く持っているから、いざ中国にお金がなくなったら、そのアメリカ国債を売るといっています。

:中国はいっていますが、実際本当にアメリカ国債を、売るほど持っているでしょうか?

何田:アメリカ国債を、それほど中国が持っていない可能性があるということでしょうか。結局、世界の金融資本の基軸はドル建てでしょうか?

:ドルというより私にいわせれば、経済そのものが 嘘なのです。どこが嘘かというと、アメリカがドルと金(きん)の交換を停止したのがニクソン・ショックです。その時、金の価値は一オンス三十五ドルでした。現在は、一オンス千二百ドル~千三百ドルです。何倍になっていますか? 三十~四十倍になっています。
要するにオイルの価格と連動しているのです。わかりますか?  アメリカが金本位制を放棄したのに、ドルが基軸通貨というのは理屈に合いません。でも、現実の世はそう動いてきました。FRBという、アメリカ合衆国の中央銀行制度があります。これを作ったのがロスチャイルド系の人々です。その体制がチャイナ(中国)の崩壊と共に壊れるのだと思います。それがこれから始まるのでしょう。その破壊力はきっと世界の誰も想像が出来ないでしょう。

現在、アメリカが壊れないために、アメリカは中国に喧嘩を売っているのです。中国に喧嘩を売って、中国を崩壊させることで、日本のバブルつぶしの時と同じように、ハゲタカ的なもうけを狙っています。でも、アメリカのFRBの嘘と、中国の人民元でやっている嘘は同じ構図なのです。世界の人々にその嘘がばれるのです。つまり、アメリカの金融資本のノウハウを中国共産党が学んで、現在の中国のバブル経済が存在しているのです。考えてごらんなさい、根っこは同じなのです。

何田:ああ、そうなのですね。根っこは同じ。同族同士の戦いですか?

:同族というよりは、神様的にいいますと、無神論者たちの戦い、もしくは無神論者たちの覇権争いということです。

何田:覇権争いですか・・…・。そうですか。なるほど。

:こういったことが本格化して、とりあえずアメリカが勝つのです。とりあえずアメリカが勝つのですが、中国が崩壊すると、中国のお金をコントロールしていたのは、実はアメリカのウォールストリートでもありました。そのウォールストリートはリーマンショックの穴埋めを、中国を使って、彼らは十分儲けたわけです。その儲けたお金にしてもたぶん次はレバレッジを掛けて、どこかに再投資していると思います。(レバレッジ:経済活動において、他人資本を使うことで自己資本に対する利益率を高めること) とりあえず、中国崩壊でもうけることはできますが、その後、さらに拡大した数字が、次はクラッシュの方向に行くはずです。

何田:中国に貿易戦争を仕掛けている、アメリカの人々はどのような存在ですか?

:はじめは、アメリカの中のナショナリスト(国家主義者、民族主義者、国粋主義者)でしたが、いまや、全米の支配層のコンセンサスになったようですね。

何田:アメリカの支配層は、無神論者でしょうか?

:いや、それらが無神論者かどうかはわかりません。しかしアメリカで現在まで繰り返されているのは、ドルをめぐる争いなのです。ケネディ大統領が暗殺されたのは、FRBから紙幣の発行権をアメリカ政府が取り戻そうとすることを画策した結果、暗殺されたというのが、たぶん歴史の真実なのでしょう。そうだとすると現在、トランプ大統領がやっているチャイナ(中国)潰しの後に、必ずその次は、ドルの危機がやってくると考えられます。だって、中国と一緒になってアメリカは、あぶく銭を稼いできたからです。
ここまでのお話しは全部、生産性を伴わないお話です。だって誰かが、額に汗してお米を作っているわけではないのです。誰も食料を作っていません。何も生産していません。お金が流通しました、という空虚なお話を信じて、現在、世界の生産力があるわけです。その根拠が昔は、金(きん)でしたが、現在は石油です。だから、石油資本主義なのです。石油はエネルギーだから、言い換えれば、世界はエネルギー資本主義なのです。エネルギーを握るものは世界を握る、というのが、この世界の真実なのです。

それは、江戸時代の日本経済と同じなのです。なぜ、江戸時代の日本経済のお話をするかというと、江戸の経済は、お米本位制だったのです。江戸時代は確かに金貨(大判・小判)を使用していました。しかし大名の稼ぎをお米の石高で表現し、税もお米で徴収していたように、江戸時代を支えていたのは、お米でした。お米はエネルギーです。お米は、人間を直接支えるエネルギーです。要するに、だから江戸の日本には車はなかったけれど、人が二人で担ぐ籠はありました。要は、お米は人間資本を支えるエネルギーです。

エネルギーというものは、消費しないと無価値なのです。エネルギーは消費しないと、価値を生まないのです。それと現在の日本銀行が国内銀行へ課している、マイナス金利の理屈は同じお話なのです。お米というものは、置いておいたら価値が下がるでしょう。古米になるから価値が下がります。だから、さっさと使った方がよろしいのです。お金も同じです。経済というものは回ること、循環することによって、動いて、働きが生まれます。お金も金利が発生するというのは貯めて、それを人や会社に貸して、再投資して、利益を生むならば、金利の価値はありますが、お金を貯め込んでばかりいては、お金も何も生みません。社会のためにはならないのです。エネルギーも、お金も同じで、使って、回さなければ、世のため人のためにはならないのです。何も生み出すことがないからです。