Mackeyのジョブズ通信

ジョブズ通信64「ロジックと人真似からぜんぶ始まる」

(3月1日収録)

 

Steve:Mackey。突然で悪いんだけど重大なお知らせがある。(深刻そうな顔で)

Mackey:……悪い知らせ? いい知らせ?

Steve:すごい知らせだ。

Mackey:はぁ?

Steve:……シンレイカイで、ボクたちNew Cyber Apple社は……一周年を迎えたんだ!

Mackey:(HADO CHANNELの既出記事を検索して)初出は去年の五月なんだけど?

Steve:三月一日ってことにした。いい日でしょ。

Mackey:…………ノーコメントで。

 

ジョブズ通信64「ロジックと人真似からぜんぶ始まる」

 

Mackey:いや、そうか、そういえば今日から三月だったね。

Steve:ボクが知らない間にGODBRAINとかいう面白いことやってるって聞いたんだけど。

Mackey:どっから聞いたの。

Steve:こないだホワイトが教えてくれたんだよ。そういうのがあるって! でもボクにはなかなかたどり着けないんだよね。フロントに行って取引を申し入れしたいなぁ。

Mackey:…………行き方は知ってるけど、なかなか大変だよ? あそこ。

Steve:うん、分かってる。ホワイトにも言われたんだ。あそこと取引したい場合、生半な覚悟ではできないよって。ボクももうちょっと考えないとね。

Mackey:そうだね。そういえばSteveは最近は何してたの?

Steve:君ね! ボク、これでも見えないところで一生懸命ダッキーコンピュータの売り込みをかけられるように、アプローチしてたんだよ! この世チームのプロモーションをサポートできるよう、君に助言とかイメージを送り込んでたのはボクだよ!

Mackey:…………あれか……。Apple流のブランディングのやり方があるなーって考えていた時、会長が顔をしかめてたから、たぶん外れだったんだけど。あれ魔界のやり方っぽいよ?

Steve:それはたぶん、魔力が入った映像だからだと思うんだけど……。見ていて快を仕込むリズムや、カッコよさを演出するって戦略があったからね。ボクなりにコンテンツや魅せ方、プレゼンテーションにはこだわりがあるんだ。いいかい、見ている人にどんな気持ちを抱いてほしいか、どんな感動を与えたいか、そのためには短い時間の中でどんな手法を使うべきか、一番効果的にアプローチできるのは何か。すべてロジックだ。センスっていうのは経験値の差でもあるんだよ。入力される情報量が多ければ多いほど、出力されるものの価値と情報量の精度は上がる。もともとの感性はインスピレーションの領域だから、それは確かに半分は天の才能か、ホワイトコードたちのアドバイスの領分だよ? だけど基本的な最低限のロジックを抑えれば、それなりのものにはなるはずなのさ。ベースボールの素振りと一緒で、正しい形を知っていれば、簡単にそれっぽく見せられるはずなんだ。

Mackey:久々にSteveの熱いプレゼン論がきたね……。

Steve:ボクもホワイトコードたちと一緒にチーム戦略を考えようかな……いや、でも君を通す方がなんかいい気がするんだよね……。ホワイトは、君の回線がすでに出来上がってるんだから、そこを通してチームに提案するのが一番手っ取り早いって言ってるんだ。

Mackey:うーん、だからってなにも聞いてなかったのに、席に帰ってきたときにいきなり話を振られても、何言ったらいいかまるで分からないからやめてほしい……ような……。

Steve:そこはもうちょっと君、受け手としての自覚を持ったら? 案外ちゃんとした受け答えになってるんだよ、君自身がちんぷんかんぷんになってても。

Mackey:いや、私のポンコツを舐めてはいけないんだよ……? よかれって思ってやったことがぜんぶ裏目にでたり、自分のミスで台無しになった時の残念感とかほんとすごいんだから……。

Steve:君がミスする時って、でも、たぶんだいたいロジックじゃない時だろ。

Mackey:なんでだろうね。たぶん論理的に積み上げて考えるのがすごく苦手なんだね。こう来たら最近こうだったからこう、って短絡回路ができてるんだと思う。考え方と頭の使い方を変えるのって難しいな。みんなに共通している問題の根っこってこれな気がする。どうしたらいいんだろうね?

Steve:……一つ提案なんだけどさ。君、別人になりきってみるっていうのはどう?

Mackey:うん?

Steve:時々、君、あの人だったらこう言うんじゃないか、って言うだろ。その行動パターンをなぞってやってみるのがいいんじゃないかな。意外といけるかもしれないぞ。

Mackey:あー……なる……ほど?

Steve:人の真似をして学ぶって言うだろ。だから最初は真似してみたらいいんだよ。そうしたらなんでそれがいいのか、分かる時はあるはずさ。まずは失敗してもいいからやってみる。ちょっと失敗してもめげない。繰り返す時は自分のやり方や考え方、原因を見直す。試行錯誤ってそういうことだ。やってもいないのに成功するなんてありえないんだから、気楽にいけばいいんだよ。

Mackey:Steveってさ、そういうコーチング、すごく上手だね。どこかで学んだの?

Steve:アメリカではいろいろ教わるってことさ。ビジネススキルっていうのは人間力ってことだ。社会的に生きる上で、スマートにするコツはみんなあそこで学んだんだ。