第27回

横ではなく、上へ

2022年11月 17日
編集:日戸 乃子(ひと のこ)

 

2022年11月13日に、大阪で64回目のシンロジカルセミナーが行われました。ここから以下は、私の感想です。もしかしたら、勘違いをしている部分もあるかもしれませんのでご容赦ください。

ざっくりとまとめると、地球というかこの宇宙は、つねに二つの勢力が争ってきたものであり、それは今も続いているということです。そして、ここからが肝心なのですが、その二つの勢力は、どちらも闇に分類されるということになるようです。まあ、この宇宙ができる前(開闢以前)からその構造はあり、たんに闇と闇の権力争いでしかなかったのでしょう。そうやって、何度も宇宙や文明は、闇同士の争いにより消滅していった経緯を持っています。

闇は、どちらの勢力であったとしても、そのどちらも最終的には光に対抗しようとするようです。

どうやら、光というものはこの地上にもあるかもしれませんが、それは100パーセントの真理の光ではなく、闇と光の合体物として存在します。人間も、その他の意識体も、内部に光を有していますが、それはその意識体の努力なくしては、たましいの光の総量は増えていきません。とくに人間は、たましいの光の総量を増やすために、物質的な肉体をもって生まれでて、人生の中で苦労に出合うことで様々な気づきを得て、自分のたましいの闇を削いでいく(光と闇を分離する)という、けっこう過酷な作業を行うことになるのです。光のベクトルへ向かいたいのだ、という自覚がないと逆に闇を増やして、自分だけの地獄をその小宇宙内に創り、肉体がなくなった死後には、ひとりでその地獄に閉ざされることになります。

人生の中で、かなり闇を増やし、そして今も闇を増やす生き方をしている人間にとっては、この構造は認めがたいものなのでしょう。

安易な道も、都合のいい抜け道もないのです。人生を豊かにするために、いい会社に就職して、財を築き、他の人間との競争に勝って、現実を充実させるという行動パターンは、すべて物質社会での横の行動でしかなく、たましい内の闇が増えることはあっても光の総量が増えることはないのです。

力点は、横ではなく、上なのです。光が何であるのかを学ぶために、「浄化と上昇」をして、自分の内側の闇と光を分ける作業を行います。地道な作業ですが、行うことで、あなたの過去と現在の整理が進みます。

言い方を変えれば、過去と、それにつながる現在の闇が理解できて、理解とともに闇が知識という光へと転化します。

最近、思うのですが、人生は選択の連続なのですが、いちばん大きな選択は「右に行きますか、左に行きますか」という根本の部分で、自分自身の存在をかけて「右(たましいの光を増加させる方へ)へ行く!」と、最初に決めてしまうことなのだと感じています。しかし、これさえも内なる闇を光に変えていかなければ、この決断に到達しないという前提があるのです。

疑いながらでもいいので、まずはやってみることです。

そこから、自己の変化や意識の変革が始まると思います。

日戸 乃子(ひと のこ)