山岡鉄舟
2022年11月13日
語り:たずさえ社
一昨日の昼過ぎにGさん(第16話に登場)の奥様(徳子さん)からの電話を受けました♪
『前島さん、主人が趣味で集めた多くの『書』を売却してますが、あなたも一幅程必要な書があったのでは…?』と、云う内容でした。
そして私が『Gさんがコレクションを売却するとは尋常ではありませんね?』と、尋ねると『そうなんです!余命宣告を受けました…』薄々わかってはいたのですが… 奥様『ほとんど売却してしまいましたが、今残っている書は、井上馨と山岡鉄舟と…』、私『あっ⁉それです!山岡鉄舟です‼』と、告げました。
『主人は、わかっていたのかな?前島さんの好きな書を…』、私『多分わかっていたと思いますよ、Gさんらしいですね』
Gさん宅には、農作業の関係上2日置きには伺っていたのですが、10月上旬に酒を酌み交わした以来会っていません。
Gさんは、10月の上旬、突然私に電話をしてきて『前島さんこれから酒を飲みませんか』寿司屋で2合徳利を5本程空け『海ゆかば』を謳いました♪ あれがGさんにお会いした最後です。
書は、Gさんから直接受取ったわけではありませんが『前島氏ありがとう』と、云う心遣いを感じました。
奥様は『13日の日曜日から入院ですが、もう家に帰ってくることはありません…』と、呟きました。
Gさんは、もう長くない自らの死を覚悟していました。税理士業を英断し看板を下ろした様は目を見張るものがありました
山岡鉄舟(江戸無血開城の立役者)
52歳で胃がんにより死去した山岡鉄舟は、皇居に向かって結跏趺坐したまま、絶命したといいます。
癌と闘う断末魔の苦しみを少しでも緩和できるようGさんの写真と山岡鉄舟の書にイコンシールを貼りました。
Gさん、本当にご苦労様でした。ゆっくりお休みください。そしてありがとうございました。