信仰というかたち その八
明治維新は失敗
◇お話し:積哲夫 ◇聞き手:何田匡史
初回 二千二十年二月十九日 配信
積:現在は決定的に、時代は変わり目を迎えています。
何田:御国の世の到来とはそういうことなのですね。積先生、ファシズムの時代、第二次世界大戦の期間ですが、国の立場は違えども軍事による奪い合い殺戮が当たり前と考えられていた時代でした。あの期間は地球上、人類にとって必要な期間だったのでしょうか?
積:先の世界大戦の強烈な反省の元に、私達は今生きています。あの時に日本は戦争を始めました。それはある種の相互作用が日本と世界にあったのです。その結果として日本は貶められて、世界からずっと犯罪者のように扱われています。しかし、本当にそうだったのでしょうか? そのことを私達は、そろそろ真剣に考えてもいいのではないでしょうか。そういう時代にきています。
何田:積先生、平等という言葉は? それは、どういう歴史でしょうか?
積:平等という言葉は、フランス革命からです。
何田:フランス革命から平等という言葉が叫ばれましたが、でも実態は……。
積:実態は大虐殺でした。その後に、ナポレオンがでてきて軍事侵攻し始めます。(何田注:王侯貴族の財産を民衆が奪い取り自分達の物とした。その後植民地も何もかも欲しいものを手に入れるために奪い、殺し合うのが合理的という考えが正義となって地球が奪い合いの世界になっていく。)現在の地球の世界の価値観というものはせいぜいそれくらいのものです。
自由・平等・博愛も含めて、私達のイデオロギー的政治的立場の精神性は本当に高かったのか? というところから考え直し、スタートしなければ本当の正しいものを得ることができません。もしかするとその当時の精神性は、スローガンに比べて、そんなに高くなかったかもしれないということです。
何田:日本は大日本帝国の時代、世界に対して「奪い合い殺し合う植民地の奴隷のような扱い」は、それらは正義でない、というところから世界に宣戦したのではないでしょうか?
積:精神学協会の出発点は、明治維新は正しくなかったといっています。明治維新の時に、精神学はありませんでした。せいぜい吉田松陰でした。だからこうなったのも仕方がないのです。でもここで、精神学によって補正すれば、正しい日本の軌道に戻るのです。正しい日本の軌道に戻らなければ、日本の存在そのものが世界に対して説得力がないということを、理屈で教えているのが精神学です。だから学問、学なのです。それを現実の人間世界でどうやって、たとえば経済活動に結びつけるのか? 政治活動に結びつけるのか? それらは、今生きているあなた方のお仕事なのです。
だから、精神学は実学であるとお伝えしています。
何田:なにか、責任重大のような気がしてきました。
積:だからあなた方は責任重大なのですよ。あなた達は精神学を学ぶ立場の、責任の重さに対する自覚があまりになさすぎるという、お話しをさせていただきました。
何田:ああ、ありがとうございます。
積:だから、神様がとか、宗教がとかというお話しではもうないのです。
何田:これは人間だけでは、本当の正義には至らないのですね。
積:だから人間だけでは、本当の精神進化は無理です。進化のためには神様が必要なのです。でも悪魔という名の、にせ神様がいっぱい存在するので、本当のことは人間の頭の論理回路を使って検証し続けない限り解明されないというのが精神学です。ですから、考え続けなさい、行動しなさい、とお伝えしています。行動すれば間違っていれば苦しくなるから、答えはでます。頭の中で考えている間は、本当の答えはでないのです。
何田:お金儲けもそうですか?
積:お金儲けもそうですよ。人間世界ではやってみないとわからないでしょう。(もちろん頭脳で論理的によく考え続けることも、とても大事です) どうですか? おもしろかったですか?
何田:はい、積先生、とてもおもしろかったです。楽しいお話をどうもありがとうございました。また、どうぞよろしくお願い申し上げます。