神を超えよ!仏を超えよ!

第156回(Repeat)

信仰というかたち その六
人知の共産主義と神知の共産主義

◇お話し:積哲夫 ◇聞き手:何田匡史
初回 二千二十年二月五日 配信

:神様の世界は本当の意味で、日本語が指し示す共産主義なのです。高天原(タカアマハラ)は、本当の共産主義なのです。「これはみんなのもの」「みんな平等」「すべての事柄はみんなの合議で決めましょう」など、役割分担はありますが、すべてにおいて平等で、話し合いで決まっていくのは、これが本当の共産主義です。

何田:そのしくみを人間が奪って(まねて)、自分の都合のいいように解釈して悪用している・・・というわけですね。

:ある特定の人間の権力を増大するために、その論理系だけ盗んだというのが、神様業界がみているこの世の人間の姿なのです。おまえたちは神様の仕組みを盗んだね、と。それをいえるのは、日本しかありません。

何田:「最終知識」に載っている、法律を人間は神の知識から盗んだというのと同じですね。

:同じです。悪魔業界は、天にあるものを盗んで自分のために利用するのです。共産主義というものは天にあるシステムを盗んだことにより、主人が変わってしまいました。しかし、天にある共産主義は、みんなのものです。八百万の神(ヤオヨロズノカミ)の合議制とは、高天原(タカアマハラ)の統治制度とはそういうものです。それを地上に降ろせばどうなりますか?

権力を握っている人間が、上位の神様と同じポジションになります。日本神話でいうならアマテラスですね。ところが、天上世界においては神々の合議制だったのが、地上世界では、上位の神の下の代理人の支配システムに変わってしまいました。そうなれば、その神というものはすべての所有者(神)でなければ都合が悪いでしょう。これが、地上の共産主義です。私の話がわかりますか?

日本の神様は、一つの神格がすべてを所有しているわけではないのです。合議制(ごうぎせい)なのです。

何田:なるほど、本当の神様世界は皆さんでお話しされて決められる社会なのですね。

:そうです。なぜ、そういうシステムになるのか? それは神様世界では、神様は死なないからです。他のシステムをとりようがないのです。人間は死ぬでしょう。支配者のいうことを聞かなければ皆殺しにして、いうことを聞く人間だけを残すことができます。でも神様世界は幽閉することはできても、殺すことはできないのです。存在は消えないのです。なんとなくわかっていただけましたか? それが神様世界です。そこでは合議制しか成立しないのです。

何田:なるほど、よくわかりました。積先生、日本以外の国では神様はどうでしょうか?

:いまの地球で、日本以外に天に座を持つ神様や神々様のおられる国はありません。世界のすべての神界が日本に置かれたという国が日本です。日本以外の国は、神と奴隷の世界なのです。一神教というのはそういうものです。造物主と奴隷の世界です。

何田:えっ、それは世界のお金を握っている人と、お金のない人の構図に似ていますが・・・…。

:そうです。ですからその構図が経済システムの中にあって、日本のGDPが成長しない理由というのは日本人の精神性=イコール経済生活だから、一神教みたいな造物主と奴隷のルールの中では日本経済は成長しないのです。(根本的に精神性や考え方が違うから)

何田:一神教が破綻をするように、世界のマネーも破綻をしますか?

:それはもう目の前にきています。今の貨幣システムは人間の強欲によって実体経済の四倍の仮想のドルや円や他のマネーが市場に溢れているといわれています。クレジット・デフォルト・スワップ(CDSは、””Credit default swap””の略で、信用リスクそのものを売買する金融派生商品:デリバティブ)でいうなら、兆のもっと桁が上、六京(けい、きょう)円(京:兆の一万倍)といわれるマネーの数字が市場に与えられて、それが売買されています。それは崩壊します。なぜなら実体と何の関係もないからです。数字上の取引だからです。

何田:六京円、ですか! すごいですね。そんなお金がどこにあるのかと思っていたら、実際は四分の一のマネーしかなくて、あとの四分の三は架空の幻のマネーですか! 数字だけで世界が動いているのですね。

:CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)は六京ですが、今の地球全体の経済規模でいくと、日本のGDPが五百兆円です。アメリカのGDPが三千兆円ですから、全体でたぶん一京円くらいです。それの六倍の仮想のお金が存在していると考えられます。あっちに貸して、こっちに貸して、誰も地球全体のお金の総量と仮想数値とを把握していないのが実態です。

それがある段階で、たぶんドイツか中国だと思いますが大手の銀行が元利の返済ができない、はっきりいってデフォルト(元本の償還が不可能)になると、その銀行がデフォルトした時にCDSに繋がっているお金の流れは、すべて将棋倒しの状態でクラッシュ(崩壊)していきます。すると何が起きるかというと、中央銀行が対応できなくなって、そうなれば各銀行の窓口は閉鎖されて、経済活動の大半は失われます。でも、毎日のご飯を食べることには、影響はないでしょう。銀行が崩壊しても、毎日サラリーマンが会社に出勤してご飯を食べることができ、お店屋さんはお店を開くことができる、これが実体経済です。