信仰というかたち その二
九十九(論理)と一(創造性))2
◇お話し:積哲夫 ◇聞き手:何田匡史
初回 二千二十年一月十五日 配信
積:九十九%の論理系で考える人間のところに、初めて、神の一%一欠片(ひとかけら)の創造性がやってきます。神は信仰のある人間で、かつ九十九%論理系で考えることができる人間の脳に、コンタクトされるのです。それを、私はシンロジカル・シンキングと呼んでいますが、無神論の論理ではありません。そういう能力を持っている人のところでは、ミッキーマウスがいくら稼いだか? という話をしましたが、ミッキーマウスのキャラクターが神から授けられたと私は考えているのです。それで時代が変わったでしょう。一人の映画スターがいくら稼いだからといっても、ミッキーマウスの足下にも及ばないのです。
そういうウォルト・ディズニーみたいなポテンシャルを持った人が日本にはいっぱいいるのだから、そういう才能を開花させるお勉強をしたらいかがですか? というお勉強が精神学ですと、宣伝をするために、「新しいミッキーマウスを作りなさい」、と私はいっています。
何田:ウォルト・ディズニーさんに、ミッキーマウスのキャラクターが神から授けられたと考えられるのですか?
積:ミッキーマウスを、神が授けたとは思いません。そのビジネス・ヒントが授けられたと考えています。ミッキーマウスにはすごい秘密があって、ミッキーマウスはパーフェクトに数学的に論理的に作られています。 何田:そうなのですか? 動きとかでしょうか?
積:いいえ、顔の形とかです。クリエイター、その人しか書けないキャラクターだったら意味がないのです。ミッキーマウスのキャラクターは少し絵を学んだ人間だったら誰でもすぐにミッキーマウスの絵が描けます。そうでなければあれだけの作品数が生まれようがないのです。
何田:ああ、なるほどそうでしたか。そうなれば育てるなら二つのことを考えるべきですね。マンガ、アニメ、小説、絵画、音楽、クリエイターで成功して食べていこうとするなら、
①論理的に考えて、考えを伝えられるプレゼンテーション能力、やり方
②神や天とつながるやり方、インスピレーションを得る方法
この①と②を学べば、ミッキーマウスのような売れるキャラクターが生まれる、ということでしょうか?
積:要約するとそうです。
①は一般社会のお勉強でできます。
だって簡単です。論理系の考え方を学べばいいからです。プレゼンテーション能力は誰でも身につけることができます。要するに①は、一つの事業プロジェクトを説明するプレゼンテーション能力にすぎません。それは時代を変える能力ではありません。でもその①に、ある種の創造力、②が加わると時代を変えるプレゼンテーション能力に変化します。つまり①だけなら、普通のビジネスの世界で用いられるプレゼンテーション力が百万円の価値があるものだったとしたら、②の神や天のインスピレーションが加われば百倍の1億円の価値が生むかも知れません、ということです。
その百倍の価値を生みだす能力を持っている人間がプレゼンテーションをした時、①だけのギャラ(報酬)しかもらえなかったけれど、後で残りの九十九倍のギャラをもらえます、という仕組みが次の経済の中心になったら、そこに創造力のある人間達はみんな集まってきませんか?
何田:はい、クリエイターの生活を保障し、未来の創造作品を助長する仕組みや契約があれば、みんな熱意を持って参加してくれると思います。
積:それのプラットホーム(基盤や土台)を握った人間が次の地球をつくる、と思いませんか? そのプラットホームを作るために私は仕事をしています。その意識つくりのために、何田さんと私の対談であるこの「死んだらチャンネル」が存在しています。
何田:ああ、光栄です。責任重大でもあります。でもその次の地球をつくるために、私も聞きたいですし、勉強して、実現したいです。
積:このお話を聞いて、わくわくする人だけが参加してくれたらいいのです。だって話がわからない人が参加したって、ここから先の創造力は生まれようがない、のです。
何田:無から有を生む、それが自分の中から生まれて、他人が共感して、神が祝福してくださればこれ以上、嬉しいことはありません。至福の喜びです。
積:なんとなく、理屈とわくわく感が伝われば上出来です。クリエイターがクリエイターであるためには、何をクリエイティブ(創造)すればクリエイターになれるかという出発点までのお勉強が終わっていないとクリエイターにはなれない、のです。これは、発明家と同じです。
何田:えー。それはたとえば、成功した前任者のクリエイターの道をたどれば、その作品とか人柄とかをまねて、勉強すればクリエイターになれますか?
積:そうですね、頭のよい人間がたどったらわかります。あっ、ここでブレイクスルー(革新、イノベーション)が生じて、ここで新しいものを作ったので、現在はこうなっているんだ、っていうメカニズムを理解する人なら、クリエイターになれます。
何田:そういう分析力が必要なのですね。
積:だから才能さえあれば何とかなる、なんて真っ赤な嘘(うそ)なのです。過去のすべてを知っていなければ、ブレイクスルーポイントがどこにあるのか? わからないでしょう。
何田:それが、積先生がよくいわれる、「アイデンティティー(自分らしさや個性を認識している状態)を持ちなさい」といわれるのは、感覚を持っているだけではダメだということですね。
積:感覚をお金に変えるためには、知識の総量が必要不可欠なのです。