日本経済の未来 その三
文明の敵
◇お話し:積哲夫 ◇聞き手:何田匡史
二千十九年二月十三日 配信
積:なぜ、民主主義という自分達が自由に使える権利を、現在の人達は使わないのですか? わかりますか? 権利が与えられているにもかかわらず、それを行使しないのはなぜですか?
何田:不正義に対して、文句をいわないから。または誰かに従っていれば楽だから、でしょうか?
積:質問をしている内容は「文明の敵について」、私は問うています。たとえば労働組合といえば、終戦後たくさん生まれました。労働組合は労働者の味方とかいっていましたが、彼らは労働者のために何をしたのでしょうか?
何田:高度成長期後、日本バブルが弾けて世の中が貧乏になっていく過程では、会社と一緒にリストラをしました。
積:うん。それも含めてね、労働組合は労働者の中に、階級制の歴史観を持ち込んだだけです。労働規則は労働規則で必要な部分はよいのですが、階級制の歴史観は、共産主義や社会主義のプロパガンダで、労働者のためには働いていなかったのです。この社会運動組織は、人間を解放するためには動いてこなかったのです。なぜ? それはなぜなのか? 人間を解放するために民主主義というものがあって、われわれは選挙権を持っています。選挙権があるということは法律を定めることができるということです。憲法を含めて法律を定められるのです。それが民主主義です。民主主義の出発点のいろはの部分の教育がなされていないのです。何のために政治があるのですか? 労働運動の目的は、労働時間を減らして、人間が人間らしく生きるために、この社会を運営するよう、働きかける先に、政治があるのです。その中に安心、安全を含めてもいいのです。しかし現在はそのように、労働者の味方を主張する政治が人々のために働いていますか?
何田:政治は、人々のために働いていません。文句をいわず底辺で苦しんでいる人々の方が多いです。
積:政治の出発点をもう一度、考え直さなければいけないのです。人間が人間らしく生きるために、われわれは制度的にはもうすでに天の神様からやり方を与えられているのです。
何田:民主主義という制度で、平等になる仕組みも憲法や法律なども、ですね。
積:法律を変えれば、たとえば税制を変えれば金持ちのお金を集めることもできます。でも歴史を見るとその方向にきましたか? きていないでしょう。お金持ちはどんどんお金持ちになって、貧乏人はますます貧乏になっていきます。でも制度的にはそれを改善する手段を、われわれは与えられています。その手段を機能させないのは、われわれの意識の問題です。
何田:政治家を選ぶのは国民で、政治が悪いのはその政治家が悪いのであって、つまり政治家を選んだ・・・。
積:そうです。悪い政治家を選んだ国民が悪いのです。だから自業自得なのですが・・・…。
何田:国民が悪い、国民の責任ということに国民が気づいていないのでしょうか?
積:なぜ、国民は気づかないのですか? それに気づくことが覚醒なのです。われわれはもうすでに十分な権利を与えられていて、それをきちんと行使するならば、この世の中を神の国に近づけることができるポジションに、私達はすでにいるのです。なぜ、そんな簡単な出発点を一般人は忘れてしまうのですか? 神に対してみんなが平等であるという、神の国に近づける権利とその行使を忘れているのです。神から手段を、私たちはすでに与えられているのです。
何田:謙虚は美徳とか、おとなしい羊でいた方が良いとか、不正に対して文句をいわない人が認められるとか、我慢をして素直に従った方が良いとか、そう思い込んでいるだけだと思います。
積:そういったものも含めて、社会的に社会そのものが「勘違いの宇宙」の中にいるのです。みんなが。
何田:「最終知識」の中に、人間は皆がもっと自由になってよい、みたいなくだりがあったと思います。
積:歴史の中で、人間はもう目覚めてよいという諸条件を神に整えてもらったのです。だから「最終知識」が本になって存在しているのです。
何田:あとは何でしょうか? 必要なのは、勇気ですか?
積:あとは、覚醒です。目覚めなさい、です。ひとりひとりのあなたは、神の国を実現するためにこの世に生を受けているのでしょう。なぜやらないのですか? その自覚がないから、支配されてずーっと貧乏のままなのです。いま世の中を何ものが支配しているのか? 聖書にはちゃんと書いてあります。「悪魔が支配している」と。今生きている人達が憧れているのは、悪魔に尻尾をふって栄華を極めている人達に憧れているのです。そういう人達は皆さん地獄に行くのですよ、とお伝えしているのが、私のお仕事です。そういう人達よりも、もっと豊かになれる道を整える権利と資格を、あなた方は持っているのです。それに、いまある政治がこたえてくれないと知りながら、なぜ行動しないのですか?