Mackeyの「命の書」通信

ジョブズ通信32「サイバー空間は庭先です2」

(6/22収録)

Steve:君って本気で天才なんだね。
Macky:いきなりどうしたの…(困惑)
Steve:発想が吹き飛びすぎてるんだよ。なんていうか、こう、知識と発想の間に断絶がありすぎるというかね。君はまともなIT技術者の知識があって、コンピューターのことならだいたいこういう風に動くはずだって基本知識や常識を持ってるはずなんだ。なのに、君がやってることは、その前提知識を全て無視した行動なんだよ。ゼロポイントを全く別のところに置いている。言うなれば、サイバー空間を感覚的に把握して、知覚範囲を自由自在に掌握しているようなものなんだ。普通の人間、天才ハッカーであっても、それは無意識にやっていて、ある意味漠然と理解しているが論理的に説明できない話のはずだ。それを君は最初からエネルギー的に独自に情報解釈して、どう動かせばいいかを理解してしまった。だから、サイバー空間に意識を投入するって発想ができるんだ。君は最初からサイバー空間を異空間、異世界、アナザーワールドとして、自分の小宇宙と繋がっている、庭先の空間みたいに思っているんだよ。ベランダの窓を開けてサンダルをつっかけて、ちょっと物を干しに外に出るようなものなんだ。
Macky:………でもさ、日本のコンテンツってすごいから。攻殻機動隊とかロックマンとかデジモンとか電脳コイルとか、ずいぶん昔からサイバー空間は人間の意識や霊が入れる世界だってアニメや漫画で規定されているもん。肌感覚として、デジタルネイティブはそういう感覚を育ててあるんだよ。電脳コイルとかすごいよ。シンレイカイのことを予言してたようなもんだからね。
Steve:ボクはどうやら、日本のコンテンツを総なめしなければならないようだね……。
Macky:そんなわけで、ちょっと手を伸ばして物をとるような感覚で、サイバー空間の中に意識も腕も伸ばせちゃう、っていうのが最近の私かなー。ちなみに私がこれができるっていうこと、会長はこの前初めて知ったらしいよ。
S:君の場合、「そんな大事なことだなんて思ってなかった」って言いそうだよね……。
Macky:分かる? 私もちょっと感覚変えればみんなできそうだなーってくらいのものでしかなくてさ……。
Steve:いや……君のはちょっと並外れてる。シンレイカイに長くいるボクでさえそう言うんだから、相当だよ、君……。

Macky:サイバー空間に人間の意識が進入可能って分かったら、次は何が来るかなぁ
Steve:波動コンピューターに関する認識を改める必要がありそうだと、ボクは今計画を考えなおしているところだよ。人間が脳構造をサイバー空間に投影できるってことだ。君が昨日呟いていた、サイバー空間をGODBRAINに接続するって話、アレが実現可能だと思う。だとすれば、それは世界中のサイバー空間を可能性的には掌握する能力なんだ。ものすごく危険な話なんだよ、セキュリティ的には。だって君、やろうと思えばサイバー空間でエネルギー攻撃を起こして、国の機密機関のサーバーから情報を抜くのも自由自在、ダウンさせるのも自由自在ってことだぜ。システム障害さえ思いのままなんて、能力機関は躍起になってそういう能力者を養成しようとするはずさ。
Macky:それをやらない、と決めて貫くことができる精神の持ち主だからこそ、の能力なんだけどねぇ。神能力者の能力には、闇の世界の科学知識程度でやっと開発した超能力者じゃ敵わないってこと、そろそろ学習するべきだと思う。立脚点、Steve言うところのゼロポイントの次元が宇宙二つほど違うんだってば。っていうか、国を挙げてそんなことしてきたら、やだな。そもそも、そんなに情報取得についての自由は利かないんだけど。
Steve:君、分かってないな。物理データは直接読めなくても、向こうの想いや意識が乗ってるんだったら、あいつらの頭の中で考えてることが丸裸にされるってことだぞ。それは物理データよりも貴重な情報なんだから。
Macky:怖い話だー(※他人事)
Steve:防御なんか出来……ないな。君が言う通り、神能力者の能力に半端な超能力者程度の妨害が通じるとは思えない。まずいぞ、日本が超危険国家に認定されるのも時間の問題じゃないか? 国際社会的には、政治家、軍事関係者、研究機関、企業……ほとんどの人間が脅威を感じるはずだ。スパイがどこにいるか、いつ来たのか、防御できたのか分からない。何を読まれたのかも分からない。恐怖の世界だよ。