日本経済の未来 その六
人生の目的は何ですか?
◇お話し:積哲夫 ◇聞き手:何田匡史
二千十九年三月六日 配信
積:日本の社会が、こんなに悪くなる前の神示ですからね。よろしいですか? 江戸時代の日本では、うそをつくことは恥ずかしいことでした。お侍だったら、うそをつけば切腹です。うそをつけば、殺されて当然だったのです。それが社会的規範で、人間はうそをつかないもの、人は騙さないもの、これが社会的規範でした。江戸時代はそういう文化だったのです。鎖国によってそういう文化を完成したのです。それが西洋と付き合いして、人を騙したほうがお金儲けができるようになって、そういう西洋の考えというか文化が、いっぱい日本に入ってきたわけです。それでどうも人を騙したほうが得だよな、と今は皆さんそう思っている社会です。
何田:そうでしたか・・・!
積:日月神示を持ち出されると困るのは、日月(ひつく)の神様が知っておられたのは、江戸時代の日本人の精神性です。「私は、うそは申しておりません。うそだとおっしゃるのでしたら、今ここで腹を切って見せましょうか」というのが、江戸時代の日本人の文化でした。うそをついていないのに、腹を切って死んだ人もおられたわけです。しかし、それをすると野球の大谷さんではないけれど、社会的には高い評価を得たのです。お金をとるか、名をとるかといえば、江戸時代の日本では、お金よりも名をとったのです。名誉をとりました。これは世界の非常識なのです。
何田:大谷さんは、名誉をとられたということですか?
積:彼にとって、野球はお金ではなく、やりたいことの筆頭なのでしょう。だから二刀流(ピッチャーで主力バッター)を成功するためにはどうしてもお金を犠牲にしても、その二刀流をやりやすい環境が欲しかったからです。お金を選ぶと変な話、お金のために二刀流をやめなければいけなくなったかもしれないのです。リスクを感じたからお金よりも、やりやすい環境を選ばれたのです。
何田:積先生、これから先の子供さんを育てられる親御さんや子供さんはどうしたらいいのでしょうか? やはり自分のやりたいことを素直にすることでよいのでしょうか?
積:人生の目的は何ですか? ということなのです。大谷さんの場合は、お金より自分にとっての野球の方が上位の価値概念なのでしょう。お金を得るために彼は野球をやっているわけではありません。自分がやりたい野球をやるためのお金が入ってきたらそれでいいのです。
何田:誰もが大谷さんみたいになりたいし、将棋の藤井さんみたいになりたいと思うのです。普通の人は常に精神の優先という意識を持って生きていれば、大谷さんや藤井さんみたいになれるのかな、と思ってしまいます。自分のやりたいことを真っ直ぐ見て努力すれば、きっと。
積:なれるかもしれないよ。精神がそうだったら、(精神に合わせて)身体は変わるから。精神学は、それを教えています。でも物質主義でマネーを優先する、いまのままの日本人が成功することはないと思います。
何田:ほとんどの人が、お金の信奉者だからでしょうか?
積:お金は信奉してもいいのです。お金は手段、だから。要するに、あなたはお金を得ることによって何がしたいのですか? ということです。あなたは、お金を得ることが人生の最終目的になっていませんか? ということです。