「人が神格を得る特殊ケース」
2023年7月27日
(7月19日収録)
Mackey:人間が神を超える可能性を秘めているからといって、普通の人が神々を侮っていい理由にはならないのは、一つ注意するべき点かな。神というのはものすごいエネルギーの塊みたいなものだから。そのエネルギーがひとたび発動すれば、天変地異も容易に起こせる。古来より日本のタタリ神は、暴れ出せば、疫病天災で大量に死者を出したというからね。
Steve:一番有名なタタリ神が、オオモノヌシと呼ばれる神なんだよね?
Mackey:おや、知ってるんだ?
Steve:最近は精神学をいろいろ学んだおかげで、日本の神様にも詳しくなってきたんだよ。
Mackey:うん、だいたい、その辺の神様がタタリ神かな。人間出身の有名なタタリ神様は、菅原道真さん。天神さんだね。
Steve:テンジン? 何でそう呼ばれるんだい?
Mackey:ああ、天神というのは神号(しんごう)のことで……うーん、仏教徒だったらほら、死後に仏様のお弟子になりましたってことで戒名を授けられるし、天皇は崩御された後は諡(おくりな)としてその時代の元号を冠して、明治天皇とか昭和天皇とかお呼びするでしょう? 何かのタイミングで人に別のお名前がつけられることがあるように、神様として祭られた時に、菅原道真さんは神様としての名前を人々から贈られたの。それが天神。正しくは天満(そらみつ)大自在天神というらしいんだけど。それで菅原道真さんを祀る神社は天満宮と呼ばれるんだよね。
Steve:ふむ。それはいいんだけど。その人って何した人なの?
Mackey:簡単に説明するとね。伝説によると、平安時代、学問の神様と崇められるぐらい、当時の政府では優秀な人だったんだ。けれど、政敵の謀略によって罪を着せられ、九州の太宰府に流されて、その地で亡くなった。その後、平安京では大火、雷、疫病が相次ぎ、菅原道真さんを謀った首謀者とされる人たちが次々に亡くなったの。それを菅原道真さんの怨霊の呪いや祟りだと恐れた人たちが、彼を天神さんとしてお祀りして大切にしたことで、怨霊のお怒りを鎮めたってわけ。
Steve:わーお、えげつないね……。
Mackey:この話から分かることというか、これは私が精神学を面白いと思っている理由の一つなんだけど……実は人間が神様になるひとつの方法なんだよね。死後に神様として祀られるっていうのは。似たようなパターンが、明治天皇や靖国神社の英霊たちの神格化かな。
Steve:待って。つまり海外でもこの先、神として人を祀ると、その人は神様になれるかもしれないってことかい?
Mackey:うーん、ないとは言えないかな。実際、キリスト教ではイエス・キリストやマリア様が祀られて崇められたことでか、それとも別のお役目でか……、ある種の神格をもっていたみたいだし、もしかするとこの先の地球ではそういうパターンもあるのかもしれない。でも、祀られるにしては今は信仰のない時代だから。もしかしたら精神学の知識が一般化した百年かそこらのあとには、再び新しく何かをお祀りするという文化が、復活したりすることもあるかもね。これからシンレイカイでSteveが目指すのは、そういう時代でしょう? 神も人も眷属も、みんな一緒になって宇宙と世界の中で成長していく時代ってこと。
Steve:ワーオ、そうかもしれない。君、ものすごく大きなビジョンを掲げたな。
Mackey:そうかな?
Steve:君はそういう未来が来るかもしれないね、って話をしたつもりかもしれないけど、そういう未来を目指すべきじゃない?って僕に指針を示したようなもんさ。死んだ後は覚えてろよ、めちゃくちゃ働いてもらうから!
Mackey:さーて、どうなるかな…。私は死んだ後のことなんて予測も予定もできてないからね…。
Steve:そうなのかい? 神様方とお話できるんだったら、君は死後こうなります、とか教えてもらってると思ったけれど。実際のところどうなんだい?
Mackey:実際のところは、半年向こうの自分のことも分からないよ(笑)死んだ後光の宇宙に行けるようになるまでの時間が少しは短くなってるといいなーって思ってるけど。ああでも、七十年ぐらい働いてから戻っておいで、とは言われてるかな。
Steve:君、定年退職って概念知ってる?
Mackey:アメリカに定年なんてあるの??
Steve:いやなんていうか、それって裏を返せば、日本の定年をはるかに超えた年月を神様のために使うって決められてるってことだろ? 怖くないのかい?
Mackey:もしかすると、会長と同じくらいの年で戻れるかもしれないな?ってちょっと思い始めた。いややっぱり九十歳以上のおばあちゃんになるまでがんばれってことかな…。どうかな…。
Steve:もしもし? 僕の話聞いてる?
Mackey:生まれる前から死んだ後まで決められているというより、そういう契約を結んだことになっているんだと思うからさ。それは、きっと生まれる前の私が決めたこと、なんだと思うんだよね。