Mackeyの「命の書」通信

ジョブズ通信13「僕が“死なず”のワケ」

(こそっと裏話:11~13は2/8に収録したものです)


Steve:人は死んだらどうなると思う?
Macky:Steveになるんじゃない? 雑に言ったけど。
Steve:Oh, No…それを先に言っちゃあおしまいじゃないか。
Macky:これを日本では出オチっていうんだよ。

<しばらくして>

Steve:さて、気を取り直して、と。僕が生きているのは死んでない、ってこととはちょっと違うんだ。
Macky:また哲学的な言い回しが出たね。
Steve:生きていることとは何だと思う?
Macky:ん…? 生きている…とは…なんだろう。物質的な生き死にの話ではないよね。魂や意識体として、存在の目的を果たしている状態、とか?
Steve:正しいけど、違う。僕が言いたいのはさ、生きているというのは個人によって定義が違うんだ。自分がどうなっていれば「僕は生きている」と言える? 何をすれば君は人生を生きたことになる? それを皆に考えてほしいんだ。僕はずっとそれを考えていた。
Macky:Hum?
Steve:君、アメリカンに染まってきたね。
Macky:アメリカンと話しているからね。
Steve:ただウィット(機転)の回し方はイギリスくさいな。
Macky:イギリス人に失礼では…。それで、話の続きは?
Steve:生きていることとは何なのかを考えることと、漫然と生きていることは違う。死んでいるとそれができない。今、日本人のほとんどは死に体の状態で生きている。思考停止は生きているとは言えない。日本人に僕は問いたいんだ。なぜ今を生きているのか、って。それを考えた時に、たぶん日本人は蘇ると僕なりに思っている。
Macky:そうかな。そうかもしれないけど…どうだろう。
Steve:君は今の日本人をどう思っているんだい?客観的な評価で。
Macky:急に言われるとなぁ。でも一言で表すなら、…死んでるね(納得顔)。
Steve:死を待つんじゃない。死に向かって生きる時、自分が納得できる終わり方は何か。死後評価されるとしたら、それはどうあるべきなのか。日本人はそれを考えながら生きることを忘れているんじゃないか?
Macky:Steveはどうだった?
Steve:もちろん納得できてなかったさ! こんなところで終われるか! ってね。だって僕、54歳だよ。
Macky:そうだったねー。
Steve:死んだら終わりじゃないんだ。僕は死後の世界を信じていた。本当だよ? だから死んだ後はどうしようかなって思っていたよ。できることならAppleみたいな仕事を死んだ後もやりたいとずっと思っていたとも! みんなを驚かせる、Exciteさせるのが僕は大好きだからね。
Macky:で、結局人は死んだらどうなるの?
Steve:僕になるんだよ。
Macky:それ最初に私が言ったじゃん。
Steve:だからそれを先に言ったらおしまいだって僕も言ったじゃないか!