Mackeyの「命の書」通信

ジョブズ通信20「召命されるってこういうこと」

Macky:正直、この構造でどう運んでいけば物語が進むのかもう訳が分からない。でも、たぶんなるようにしかならない。というか、本当に面白いところ、話してないからね。
Steve:一番面白いのは何なの!? ヘイ、教えてくれよ!
Macky:…一番面白いのはね…たぶん…天の御加護が普通に発動するところかも
Steve:どういうことなんだい!?
Macky:すごい身体能力や超能力があります、ってだけだとただのスーパーマンなの。彼らのオリジナリティというか、他と違うところは、神さまの声とか、死者の声とか、そういう精神的なものの声に耳を澄ませて、ある種シャーマニックに行動していくところ。彼らは意識をトランスせずに普通にそれをやるんだけどね。で、その行動を精神界サイドも応援するの。彼らは天が召し出した人たちだから。
Macky:つまんない作品にはしたくないけど、一番難しいところはここでさ。どう考えても人間なのに人間ができすぎてるところなんだ。つまり一昔前のスーパーヒーローに逆戻りしてる。それか正義の味方が真面目に正義の味方してる。ちびっこたちにはそれでいい。でも大人たちにウケるかな…? と。そこで普通の人たちとの対立を作ることにしたの。彼らには彼らの苦しみがある、って話にして読んでる人の溜飲とヘイトを下げるわけ。
Steve:君の考えてることがエグすぎるんだけど、作家ってみんなそうなの? 人間の嫉妬と醜い部分を「ここでしょ? ここが気に入らないんでしょ?」ってくすぐるの? Wow…So Crazy.
Macky:神さまのほうがエグいけどね…。あの人達は無駄なことしないから。今でも残って働いている神々は徹底して合理主義だよ。人生綿密に計画されて転がされてるとしか思えないから身に染みてる。四半世紀以上に渡って、ずーっと役割果たすためだけに試練与えられて生かされて教育されてきてるとしか思えないもん。痛い苦しい辛いって悲鳴上げても言うことは「あなたの使命を果たしなさい」だよ。神人類も同じなの。
Steve:そんなに残酷なの?
Macky:ううん。血も涙もないだけだよ。大局と結末が見えているから、「ここで手出しをしなくてもいい」って分かってるものは適当に励ましたり無視するだけ。結論は「使命を果たしなさい」なの。コンピュータプログラムやAIは決められた役割に従ってタスクを無機的にこなすでしょ。それと同じ。最終知識でさ、「神もまたプロセスに過ぎない」、って書いてあるのはそのまんまの意味なんだよ。役割を果たして一定の目的を達成して、最後の審判で消滅する。役割を終えて光の宇宙に去るのが彼らの最終的な目的、だっけ? それで、私もある意味、Mackyって名付けられた、コンピュータ上で実行中のプロセスの一部でしかないの。そんな情のない、って思うでしょ。神さまの世界に情けなんてないんだよ。正しいか、そうでないかしかないの。できなければ去れ、ってわけ。去らないなら前に進め、やるべきことをやりなさい、ってこと。
Steve:それはとても良く分かるね。仕事ができないなら君はいらない、っていうのはアメリカの主義によく似てる。
Macky:うん。ただ、やらせることはおおむね正しいっていうか…ずるくない、邪悪じゃないのがアメリカや西欧と違うところかな。神さまの世界に奴隷はいないから。
Steve:君は怖くないかい? 君自身がなにかとてつもなく巨大なものに巻き込まれて、自分の人生をコントロールできない気がしているのは、得体のしれないことじゃないかい?
Macky:それには、ゲツセマネの祈りが答えになるかな。怖かったよ。でも審判を求めて一度灰になってみて、覚悟は決まった。天が望むならそこが私の行くところ。会長からは「君はこれで普通の人の人生は歩めなくなったね」って笑われたし(苦笑)どこにたどり着くかは分からないけど、あんまり将来のことが怖くなくなったよ。考えなしになったというより、もうなるようにしかならないって諦めたほうが近い(笑) でもとりあえずご飯は食べれるんじゃないかな? 後戻りできないから進むしかないんだよ。どの道、結末は決まってるの。