二十世紀の予言最後の審判の始まり その一
中国の経済崩壊と円高
◇お話し:積哲夫 ◇聞き手:何田匡史
初回 二千二十年五月二十七日 配信
何田:今回、WHO(世界保健機関)は、初期にはパンデミック(感染症の全国的・世界的な大流行)の警告を強く発信していなかったと思います。
積:何田さん、WHOは、中国に買われている組織だって知らないのですか?
何田:それは世間でよくいわれていることなので知っています。
積:WHOのトップの人というはエチオピアの人でしょう。エチオピアという国には、AIIB(アジアインフラ投資銀行、中国が設立)などを通じて、中国からめちゃくちゃお金が入っています。
何田:おや、そうだったのですか!
積:日本の一部の政治家と、一緒なのです。日本の政治家は、中国からお金をもらうと後ろめたいから、中国の悪口をいわないけれど、アメリカの政治家は中国からお金をもらっていたとしても、ある日突然てのひらを返したように「中国を追放しよう!」というのです。中国が政界工作として一番お金を使っていたのは、日本でなくてアメリカなのです。
海外工作予算として、年に一兆何千億円か使ってきていたと伝えられていますが、その大半はアメリカに使っていたはずです。日本に使っていても、せいぜいアメリカの何分の一かでしょう。ところが、中国がアメリカにお金を使ってもアメリカの上院も下院も、反中国になっています。
何田:ああ、現在のアメリカは反中国なのですか!
積:アメリカの政治家でいま、中国の味方をする政治家はひとりもいません。
何田:そうなると、中国の共産党指導部は計算を読み間違えていました、ということでしょうか?
積:いまのところアメリカの方が上手だったね、ということです。お金で工作されてしまうのは、民主主義の弱点なのです。民主主義の弱点だけど、工作と気付くと変えられます。そこが、強さなのかもしれません。それまでは、たくさんのお金をもらっていたからといっても、たましいまでは売らないのです。やっぱりあいつら(中国共産党)はダメだ、といえるのがアメリカの民主主義の中枢(精神)なのでしょう。その点、いまの日本の政治家は、もう無理です。
何田:なるほどです。
積:なぜ中国の経済危機が日本に波及するかというと、中国という国は世界中からお金を借りているのです。前の東芝のお話で一兆円の内部留保(貯金)が瞬時に消えたっていうお話をしましたが、日本の大企業が内部留保でため込んでいるお金の多くは、アメリカのウォール街を通して中国に投資されています。それが全部、中国の経済危機で焦げつく可能性が極めて高いのです。それに中国に直接進出して向こうで事業をやって儲けたつもりのお金も回収できません。投資したお金は全部パーです。さらにアメリカ経由で中国に投資したお金もいっさい帰ってきません。そうなった時には、どうなると思いますか? 日本国内の企業がため込んだ内部留保が東芝と同じで、全部消えてなくなる可能性が極めて高いのです。たぶんそうなるだろうと私はみています。敗戦後の焼け跡からの出発と同じです。中国と付き合った三十年間、あれはいったい何だったか、と振り返って思うことでしょう。
何田:中国の人口が多いので、消費、市場が拡大すると世界が考え、中国共産党も地価バブルを演出してビルやマンションを乱立させ、お金を中国に集めた結果、バブル(泡)が消えて実体経済をみれば不良債権と借金となります。世界市場は繋がっているために、積先生は導火線に火がつくとよくいわれますが、これを機に世界市場が恐慌になるということですね。貯金も何もかも数字上の魔法(マジック)は消えてしまうと。日本円は、一回クラッシュするのでしょうか?
積:日本円がクラッシュするのではないのです。世界がクラッシュして、円は円高に振れるのです。だからまた日本国で物が作れなくなります。
何田:一ドル、百円を切るところまで円高に進むということでしょうか?
積:そう思います。今の日本国内は百十円くらいで、まだ輸出でもっているでしょう。それがまた一ドルは八十円くらいになると思います。そして、前回の円高では、日本の企業はみんな中国に出て行きました。
何田:確かに、円高で出て行きました。中国に進出した企業は、中国の共産党一党独裁のやり方で、勝手に法律を変えられて苦しんでいました。儲けた企業もいますが、虎の子の日本の技術力は全部吸い取られました。日本の企業の経営者も政治家もマスメディアもみんな悪者です。日本と日本国民を食い潰して……。
積:中国がクラッシュしたら、日本の円は上がるのです。安全通貨だから。何田さん、あるいは、皆さんにいっておきます。
要するに戦後約七十年、一般の日本国民がマスメディア(新聞、テレビ、ラジオ、報道全般)によって信じ込まされてきた、すべての虚構が崩壊していくのです。それが今年二千二十年であり、最後の審判の始まりなのです。